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生活習慣病の本質的理解

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成人病から生活習慣病へ

生活習慣病とは、
食事や運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称」です。

  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 糖尿病
    を代表として、
    それらが原因となる動脈硬化による合併症である
  • 心筋梗塞などの心疾患
  • 脳梗塞などの脳血管疾患
    日常的なところでは
  • 花粉症などのアレルギー性疾患
    運動不足が関係する
  • 骨粗鬆症ロコモティブシンドローム
    さらには、今や2人に1人発症する
  • ガン
    まで、いずれもが生活習慣病です。

以前は「成人病」と呼ばれていましたが、
成人であっても生活習慣の改善により予防可能で、
成人でなくても発症可能性があることから、
1996年に当時の厚生省が「生活習慣病」と改称することを提唱しました。
(厚生労働省HPより)

この改名の意味は大きいものです。
成人になれば誰もがなるという受動的な病気ではなく、
それぞれの生活習慣によってなるという能動的な病気だということです。

生活習慣=行動パターン
生活習慣病=病的な行動パターンの蓄積の結果です。
自分自身が繰り返し毎日行っている行動が原因ですから、言い訳ができない。
病気になったらあたかも被害者のように感じるかも知れませんが、
特に生活習慣病については本質的には自分自身の創り出した病気なのです。
(成人の経験するほとんどの病気はこの意味では生活習慣病といえます)

病的なパターンを健康的なパターンへ

生活習慣=行動パターンですが、
行動は選択の結果起きています。

人生は選択の連続
どんな人と付き合い、
どんな会話をし、
どんなものを食べ、
どんな本を読み、
どんなサイトをみて、
どんなものを買い、
どんな仕事をして、
どんなところに住むか・・・

ありとあらゆる行動の原因は、自分自身の選択です。

その選択は、
自分自身が心の中に持つ「判断基準」「価値観」などに基づいて行われます。
その心のものさしで計って「○か×か」
それによって主に「○」の方を選択しています。

例えば、食べ物の選択
『お腹いっぱいになるものが「○」』という判断基準で昼ご飯を選択したら?
「カツ丼!を食べる」という行動に至るかも知れません。
多くの若い男性はこれ?
でも、その行動パターンの蓄積は、
将来的に糖尿病や脂質異常症を招くかも。

まず、「判断基準を養う」ということが第一です。
多くの生活習慣病の患者さんとお話した結果、
「知っていてできない」のではなく「知らないからできない」人が多いのだと知りました。
「カツ丼を毎日食べたら中性脂肪が上がるなんて、誰にも教わらなかった!」という具合です。

もちろん、食べてはダメというわけではありません。
カツ丼は美味しいです。
が、酸化した脂肪酸や糖質が多く、毎日食べても大丈夫!とはなかなか言えません。
ちょっとした知識があれば、毎日食べるという選択にはならないかも知れません。

人の判断基準は生まれてからの家庭環境・社会環境からくる情報経験・体験に基づいて養われますが、
現代では、健康を二の次にしたグルメ番組やグルメ雑誌などが溢れていますし、日常生活で何気なく立ち寄れる飲食店やスーパーでも毎日食べて病気にならない食事を選択しにくい環境になっています。

環境的な問題こそが、ほとんどの人が生活習慣病になってしまう現代社会の問題ですが、知らず知らずに社会の犠牲になって人生を病気で棒に振ってはもったいないのではないでしょうか?

大切なことは、
この社会環境にあっても

自分自身の健康を創るための選択ができる判断基準を養うこと。
知識を持つことです。

その上で、
お一人お一人の特性やライフスタイル、ライフステージ、そして人生の目的に合った健康を創る方法を一緒に探していけたらと思います。

遺伝のせいにはできない!?

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遺伝子研究が進み、生活習慣病に関連する遺伝子がたくさん見つかっています。
最近まで、遺伝子の解明をすることで人についてのあらゆることが解明されると思われていました。

「遺伝だから仕方ない」
「親のせいだ」
こんな言い訳ができるもってこいの材料だったかも知れません。

しかし、遺伝子研究が進むにつれて、
実は「氏より育ち」ということがわかってきました。
「育ち」が遺伝子に強い影響を与え、その振る舞いを変化させることが分かったのです。
環境によって変化する遺伝子のスイッチは「エピジェネティックス」と呼ばれ、
1942年にコンラッド・H・ウォディングトンにより初めて提唱され、
これによってようやく遺伝子絶対説から人は自由になることができたと言えます。

親から受け継いだ遺伝子は単なる設計図に過ぎず、
同じ設計図でも全く違う建物が建つことがわかってきました。
一卵性双生児なのに、全く性格や体質などの特質が違う例を思い浮かべてるとわかりやすいと思います。

その変化は胎児期から始まっていて、

  • 食生活
  • ライフスタイル
  • 環境汚染
  • ストレスなどの心理的な変化
  • 意識の状態
    などによって、エピジェネティックスが変化することがわかっています。

これらが細胞をとりまく環境に変化を与え、環境の変化が細胞膜を通して、細胞にシグナルを伝達し、遺伝子に変化を与えるということです。

このエピジェネティックスな変化には、
世代間にわたって受け継がれるものもありますから、
自分のせいだけでなくたしかに親のせいかも知れませんが、
後天的に変えられる可能性のあるものです。

生物の進化の過程を考えると、
生物は常に生き残りをかけて、その環境に適応できるように遺伝子をエピジェネティックスに変化させてきたのです。
ですから、私たちがつくる新たな環境が遺伝子を新たに変化させうるということ。
自分次第で、氏を超えることは不可能ではないということです。

自分の体質だけじゃない腸内細菌の質も影響

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ゲノム研究のもう一つの功績は、
天文学的な数の腸内細菌叢の研究を進めたということでしょう。
人の腸内細菌叢の特定が進むにつれ、
人の腸内細菌叢は個人が特定可能なほど多様性に富んでいて、
一人の人間の代謝系は、
自分自身の体質だけでなく、
腸内細菌の質によっても大いに影響を受けていることがわかりました。

ほとんど食べなくても肥満になってしまう人の腸内細菌叢、
糖分を分解して水とアルコールに変えてしまう腸内細菌叢、
たんぱく質の分解が得意な腸内細菌叢、
炭水化物の分解が得意な腸内細菌叢、
食物繊維まで分解してしまう腸内細菌叢などなど個性豊かな腸内細菌叢が特定され、

病気と腸内細菌叢の関係も研究が進んでいます。
特に内科領域では、腸内細菌の研究は最もホットなトピックスです。

この腸内細菌叢も親からの影響、特に6歳までの食生活や環境要因が大きいのですが、毎日の腸育によって後天的にも育てられることがわかっています。
私たちの体を含め環境は菌だらけ。
私たちを助けてくれる菌は有用微生物であり、殺してしまうともったいない!
時代は、除菌ではなく、細菌と仲良く生きるSynbiotics(シンバイオティクス)です。

シンバイオティクス=プロバイオティクス+プレバイオティクス
発酵食品などで善玉菌を補うプロバイオティクス
善玉菌のエサになる食物繊維や難消化性オリゴ糖などを補うプレバイオティクス

 主に食生活によって、菌を育てることでも体は変えられます。

生活習慣病は、神さまが意地悪で与えた病気ではありません。
自分自身が関与して起こした自分自身の病気です。
何が病気を招いたか、それをしっかり見つけましょう。
そして、
Change yourself!

一人ではありません。
私たちがサポートします。

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